外国人技能実習生の転職に必要な手続きや注意点とは?

以前は、外国人技能実習生の転職は不可とされていました。しかし、2020年4月からコロナ禍の特例措置として転職ができるようになったのです。それを知っているという人はどのくらいいるでしょうか。 今回は、外国人技能実習生の転職時に必要な手続きや知っておくべき注意点について解説していきます。受け入れを検討しているという企業の担当者は、ぜひ目を通してみてください。

転職が解禁となった背景

まずは、転職が解禁となった背景からみていきましょう。 転職が解禁となった背景には、新型コロナウイルスの影響があります。感染拡大の影響を受け、外国人技能実習生制度の中に合った矛盾が浮き彫りになってしまったのです。日本の企業で働いて技術を身に付けてもらうという目的を達成するために受け入れられている外国人技能実習生が解雇されてしまうというケースが多く見られました。

それは、本来あってはならないことなので、日本政府は救済措置として転職を解禁することにしました。

このような実態を見た専門家の中には、技能実習として企業に受け入れられているというよりは、労働力として利用されているという見方をしている人もいます。そして、この制度自体を廃止すべきではないかという声も上がっているのです。

外国人技能実習生の転職手続きについて

外国人技能実習生の解雇が相次いだことを理由に転職が可能となりました。しかし転職をするにはきちんと手続きを行わなければいけません。続いては、転職手続きについてみていくことにしましょう。

転職をするには

外国人技能実習生が転職をする場合、次の受け入れ企業と雇用契約を先に結ぶ必要があります。そして、在留資格を特定活動(最大1年・就労可)に変更しなければいけないのです。

転職時に必要となる書類

転職のために在留資格の変更を行う必要があります。変更は、外国人が暮らしているエリアを管轄している地方出入国在留管理局で行うことができます。その際に、以下の書類が必要になるため忘れずに用意しましょう。

・在留資格変更許可申請書
・受け入れ機関のよって作成された説明書
・雇用契約書や雇用条件書の写しといった雇用契約に関する書面
・受入れ機関によって作成された賃金の支払いに関する書面
・従前の監理団体等によって作成された技能実習生の現況に関する説明書

手続きに関しては、法務省のホームページでもやり方をチェックすることができます。手続きを行う前に確認しておきましょう。

外国人技能実習生の転職で知っておくべき注意点

転職をするには、いくつか知っておくべき注意点もあります。最後に、どのような注意点があるかみていきましょう。

1つ目は、特定活動の在留資格を得るためには、特定技能の試験を受けることが全手であるという点です。特定活動は取得してから最大で1年間と決まっていますが、それよりも長期的な在留資格を得るためには特定技能の試験に合格しなければいけないのです。

2つ目は、雇用契約が成立しているという点です。在留資格を変更するためには、雇用契約がなければいけません。再就職を希望する外国人に対する支援を出入国在留管理庁が行っているので、必要な場合はこのような支援があることを技能実習生に伝えるようにしましょう。

3つ目は、新しい受け入れ先を見つけるまでに時間がかかってしまう可能性があるという点です。これまでは、受け入れ企業に何らかの問題がある場合しか転職することができず、転職先も同じ職種しかできないと定められていました。しかし今では他の職種にも転職できるのですが、状況によっては転職先がなかなか見つからない可能性があることも視野に入れておかなければいけません。

外国人技能実習生の転職に関するまとめ

外国人技能実習生の雇用先がなくなってしまった場合、転職することができるようになりました。しかし転職するには手続きをしなければいけなかったり、様々な書類を用意しなければいけなかったりするため、スムーズに進まないこともあります。そのような場合のサポートも協同組合ハーモニーでは行っているので、お気軽にご相談ください。

協同組合ハーモニー事務局

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