「募集をかけても従業員が集まらない・・・」
「人手が足らないので、外国人材を採用したい」
このように、人手不足に困っている宿泊施設は多いのではないでしょうか。
以前からホテルや旅館といった宿泊業は人手不足に困っているところが多い業界ですが、コロナの影響によって以前より一層状況が悪化し、人手の確保に困っている宿泊施設が急激に増えています。
そのような状況の中で、人員を補うためにも特定技能外国人の採用を検討するホテルや旅館が増えつつあります。
そこで、今回は宿泊業の特定技能の要件や従事できる業務内容、ホテルや旅館で採用する際の注意点に解説をしていきます。
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ホテル・旅館で特定技能や外国人材の採用を考えている方は、ぜひおもてなしワーカーにご相談ください。
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特定技能とは
特定技能とは日本の人手不足の解消を目的とした2019年新たに創設された在留資格で、ホテル・旅館などの宿泊業も特定技能の対象となっています。
特定技能は一定の専門性、技能を有している外国人材で、フロントや接客、レストランサービスの業務などに従事することができ、宿泊施設で特定技能を採用するところも増えています。
特定技能には1号と2号がある
特定技能には「特定技能1号」と「特定技能2号」の2種類の在留資格があります。
特定技能1号
特定技能1号は特定産業分野の知識や経験を必要とする技能が必要な業務を行える在留資格です。
特定技能1号の対象となる業種は宿泊業を含め12分野となっており、ホテル・旅館で特定技能を採用する場合は、特定技能1号の在留資格を持つ外国人となります。
在留期間は通算5年間となっており、技能実習からの切り替えも含めるのであれば最長8年間は日本人に滞在することが可能です。
特定技能2号
特定技能2号は特定産業分野での「熟練した技能」が必要な業務における在留資格です。特定技能1号よりも高い水準の技能を有しています。
特定技能2号の在留資格では滞在期間が実質無期限となるため、永住して日本で働き続けることも可能となります。
2022年6月現時点では、宿泊業では特定技能2号は対象外となっていますが、2023年6月9日に宿泊業を含む11分野の特定技能2号の拡大が閣議決定されました。
このため、在留期限の制約に縛られることなく、優秀な外国人材を雇用し続けることも将来的に可能になってきます。
参照:政府、在留資格「特定技能2号」の11分野拡大を閣議決定
宿泊業で特定技能1号を取得するための要件
ここからは、外国人が宿泊業で特定技能1号を取得するために課せられている要件について解説していきます。
日本語のレベルはN4以上
1つ目の条件は、日本語のレベルはN4以上であるということです。日本で特定技能として働くためには、日常会話に支障がない程度の日本語をマスターしておく必要があります。
日本語レベルがどの程度なのか判断するためには、日本語能力試験(JLPT)でN4レベル以上を獲得するか国際交流基金日本語基礎テストに合格していることが必要になります。
宿泊業技能測定試験に合格
2つ目の条件は、宿泊業技能測定試験に合格するということです。
この試験では、宿泊業を営むホテルや旅館で働くために必要となるフロント業務や接客業務、安全衛生やその他の基礎知識、広報や企画に関する業務、レストランにおけるサービス業務という5つの分野から問題が出題されます。
試験対策の勉強をするためのテキストはありませんが、一般社団法人宿泊業技能試験センターのホームページで過去問をダウンロードできるようになっています。内容は似たようなものになると予想されるため、バイトの留学生などに利用してもらえるでしょう。
特定技能が従事できる業務
特定技能を自社で採用した場合、どのような業務をお願いできるのか気になるという人もいるでしょう。
そこで続いては、ホテル・旅館などの宿泊施設で特定技能が従事できる業務について説明していきます。
ホテル・旅館でどのような業務が可能?
特定技能が行える業務は、フロントや企画・広報、接客、レストランサービスといった宿泊客が必要とするサービスの提供です。
- フロント業務:チェックイン・アウト/観光地案内/ホテル発着ツアーの手配など
- 企画・広報業務:キャンペーン計画/館内案内の作成/HP作成/SNS対応など
- 接客業務:館内案内/宿泊客からの問い合わせ対応など
- レストランサービス業務:配膳・片付け/ 料理の下ごしらえ/料理の盛りつけなど
- 単純作業:ベッドメイキング/清掃など
外国人の在留資格(ビザ)によって、行うことができる業務の範囲が変わってきますが、特定技能の在留資格では幅広い業務に携わることができます。
また、夜勤も特定技能では可能となっているため、夜勤の仕事を外国人材に任せたいということも特定技能ではできます。
他の在留資格との従事できる業務の範囲の違いについては、以下の記事で解説をしています。
関連:ホテル・旅館で外国人が就労できる在留資格(ビザ)まとめ
宿泊業で特定技能を受け入れる際の注意点
ホテルや旅館などの宿泊業を営んでいる施設で特定技能を受け入れる際の注意点もあります。
受け入れ前に知っておくべき内容なので、確認しておきましょう。
許可を得なければいけない
1つ目の注意点は、ホテルや旅館として営業するための許可を得ていなければいけないという点です。
特定技能を受け入れる際の前提条件として、旅館業法に定められた営業許可を得る必要があります。旅館業の中には、旅館・ホテル営業と簡易宿所営業、そして下宿営業の3つがありますが、特定技能を受け入れるなら旅館・ホテル営業の許可を得ている宿泊施設でなければいけません。
ここ数年、民泊が増加していることから旅館業法がメディアでも取り上げられることが増えていますが、営業許可は簡単に取ることができません。それぞれの都道府県知事から承認してもらわなければいけないのです。
国土交通省の調査や指導には協力しなければいけない
2つ目の注意点は、国土交通省の調査や指導には協力しなければいけないという点です。受け入れ企業は、きちんと支援計画を作成し、実施しなければいけないとされています。
支援計画というには、入国する前のガイダンスや降雨校までの送り迎え、住む場所の確保、仕事や生活をする上で必要となる情報の提供といった内容を盛り込む必要があります。
特定技能の支援に関する業務は、登録支援機関に委託することも可能です。委託する場合は、宿泊分野特定技能協議会のメンバーである支援機関を選ばなければいけないという点を覚えておきましょう。
2万2,000人という上限に注意
3つ目の注意点は、宿泊業における特定技能の受け入れには5年間で2万2,000人という上限があるという点です。
そのため、雇用を考えているホテルや旅館は、できるだけ早く受け入れできる体制を整えておく必要があると言えます。
まとめ
宿泊業分野も他の分野と同じように、人手不足が非常に深刻な状態となっています。
人手不足を解消するためには、外国人の雇用を前向きに検討しなければいけない状態になりつつあります。
外国人を雇用する場合、技能や日本語のレベルがある程度レベルに達している必要があるため、特定技能1号を取得している外国人を受け入れた方がお互いにとってメリットになると考えられます。
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